2017-02-05

人は自身が信じたいものを信じる

何を信じて、何を信じないかというのは問題の本質ではない。また、Alternative facts1 、Post-truth2 なるものを論じるのも時間の無駄だ。さらに、誰が言っているかなどということはなんの根拠にもなりはしない。特定の個人や団体が常に正しいなどということはないのだ。

近年 IoT やビッグデータの活用がより盛んになり統計の利用がより身近になったと言える。

これらが活用されるに従って統計分析の需要、また、分析者の需要は増大している。ビッグデータの分析や AI におけるディープラーニング3 をはじめとする機械学習の分野、車の自動運転、囲碁など、今まさに我々の生活に身近なものとなってきている。

ビジネスにおいても、現在、定例報告書や提案書など作成されたあらゆる文書の中に記載される数値やグラフなどは統計分析や AI の進歩に従って飛躍的に進歩する。収集されたデータから、より的確な原因(因子)の特定、意図的に因子に影響を与えた場合のシミュレーションや将来の予測などのように利用頻度の高いものからよりその精度を上げ、また、驚くほど速く一般的になるだろう。

しかし、これらの進歩によって人は大きな問題に直面するだろう。

このように文書内の数値やグラフの多くが統計分析や AI の進歩によって、最早、人が直接その計算や思考に介在しなくても利用できるようになると大きな問題に直面するだろう。

どのような問題か。

それは、まったく同じデータを元に得た結果であるにもかかわらず、人の脳が数値と単純なグラフ等から導き出す印象や結果と AI が統計分析を用いて得られる結果が大きく乖離するケースが驚くほど多くなる。

AI の利用、それどころか統計分析の手法に従って人が手計算で計算した結果と人の脳が数値やグラフ等から得る印象が大きく乖離することは珍しくない。非常に近い将来、分析結果や将来の予測を容易に取得できるようになったとき、人はその分析結果や予測の内容を信じることができるのか。

また、予測は過去のデータと影響を与える因子に従って行われるが、予測することによりその結果を変えようとする人為的な判断や行動によって因子に無視できない影響を与えることがある。つまり、予測は意図的に変えられるということである。

例えば、来年度の経費を予測したときその値が期待した値よりも多かった場合、当然、経費を抑えようとする意志が働き、具体的な行動へと移っていくでしょう。

主観と客観

ビジネスにおいて、一人、もしくは少人数のグループによって論理的思考を以て帰結した結論は正しいか、そして、期待した結果をもたらすか。

答えは NO だ。

一人、もしくは少人数のグループによっていかに論理的に思考した言えど、その論理の流れの中には客観的な事実によって証明も、また、検証もされることなく仮定や憶測のままで論じられたり、非常に頼りなげな主観的な確率に負うところが多い。

では、もっと大きなグループで論理的思考はどうだろう。事態はますます悪化するであろうことは想像に難くない。

誤解しないでほしい。論理的思考を否定しているわけではない。論理的思考を活用するためには客観的な事実、客観的な確率によるしっかりとした証明、検証を伴う土台が必要なのだ。

この土台がなければ、ビジネス上で論理的思考を活用しようという極めて真面目な現場であるにもかかわらず、『風が吹けば桶屋が儲かる』のような笑えない結論を容易に導き出してしまうのだ。

客観性という土台を得るために、統計分析や、それを応用したAIの導入を試みて欲しい。

LN SQUARE ではCRM4 の利用開始にあたってサポート、また、運用サポートサービスを提供しております。

予測を始めとした統計分析等、数学をあなたのビジネスに役立てる方法や手法を一緒に考えてみませんか

問い合わせ先

LN SQUARE 統計分析係

フェイスブック ツイッター

*1: Alternative facts

*2: Post-truth politics

*3: ディープラーニング Deep Learning

*4: CRM: 顧客関係管理 Customer Relationship Management の略